用語説明〜後遺障害・症状固定・等級の正しい知識

受傷から症状固定まで

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症状固定とは、医学上一般に承認された治療方法をもってしてもその効果が期待し得ない状態で、かつ、残存する症状が自然的経過によって到達すると認められる最終の状態に達したとき」の状態をいいます。

交通事故の損害賠償の範囲について説明します。

例えば、あなたが交通事故に遭い負傷したとします。被害者は怪我をさせた加害者へ損害賠償を請求する権利がありますし、加害者は損害賠償を行う義務が生じます。

費目は治療費(診察料や入院料、手術料など)や通院時の交通費、休業損害、治療にかかった期間分の慰謝料などが対象となります。

それぞれの費目で加害者と被害者の間で争点化する可能性がありますが、特に「被害者はいつまでの治療費を払ってもらえるのか」「加害者はいつまでの期間の治療費を支払えばよいのか」を巡って争点化することが多いです。

世間の感覚では完治するまで治療費を支払うべきとされているかもしれませんが、損害賠償の原則では症状固定日までとされています。

わかりやすく数字で表現してみます。交通事故当初の痛みが10だとします。主治医の治療により、または時間が経つとともに10あった痛みが9→8→7と徐々に小さくなっていきます。最終的に0になれば完治となりますが、0まで到達しないことも少なくありません。

つまり、積極的な治療をもってしても2や3の痛みが残存することがあります。これ以上数字を減らすことが期待できない時点を症状固定といいます。すなわち2や3の痛みが残存していたとしても症状固定と判断されれば、被害者はそれ以降の治療費や休業損害を受けることが出来ません。

症状固定日がいつなのかは加害者と被害者の間で決めることになりますが、主治医の見解も非常に重要視されますので、定期的に医師の診察を受けて、相談した方がよいでしょう。

症状固定から後遺障害申請、示談まで

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被害者にとっては、痛みが残存しているにも関わらず症状固定までしか補償されず、納得性がありません。そこで、後遺障害の概念の登場です。

後遺障害とは、交通事故によって受傷した精神的・肉体的な傷害が、症状固定後に残存する障害のことをいいます。前段の例で説明すると、その2や3の痛みを後遺障害として捉え、被害者は別枠で補償を受けることが出来るのです。

後遺障害として評価されれば、逸失利益、後遺障害慰謝料が補償の対象になります。後遺障害の程度によっては、将来の介護費も補償の対象になります。逸失利益とは、後遺障害が残存したことによる労働能力喪失損害です。

後遺障害の程度によって、等級が定められており、それによって受け取れる金額も大きく変わってきます。等級は1級から14級まであり、数字が少なくなるにつれて後遺障害の程度が大きくなります。調査は一般的に自賠責損害調査事務所にて審査されることになります。

それらの手続きは一般的には加害者側の保険会社が行ってくれますが、自身で請求手続きを行うことも出来ます。認定要件は労災の障害給付の要件に準拠していますので、参考にしてみて下さい。

後遺障害の等級が決定したらあとは示談交渉です。示談をする際には弁護士などに相談することも有効です。場合によっては示談交渉を全て弁護士にお任せしてください。

例えば、後遺障害14級に該当した際の後遺障害慰謝料は、自賠責保険の基準では32万円、任意保険会社の基準でもおよそ50万円程度かと思われます。しかし、弁護士の基準(裁判基準)は110万円と桁が違います。

保険会社から提示されている金額と、弁護士に委任した場合の弁護士費用と受け取れる金額をシミュレーションしてみて、弁護士にお任せするか決めればよいと思います。ご自身の保険で弁護士特約の付帯があれば、無料で弁護士を雇うことが出来ますので、ご自身の保険会社に相談してもよいでしょう。

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